【vol.59 RG 1/144 νガンダム】 レビュー

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1. はじめに ― νガンダムをRGで組む

「RG 1/144 νガンダム」を実際に組み立ててレビューします。劇場アニメ『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でアムロ・レイが駆った最後の愛機を、1/144スケールに凝縮したRG(リアルグレード)のキットです。今回は塗装なしの素組みで、組み立て時間は約210分。本体の完成度はRGの中でも屈指の密度感で、装甲が連動してスライドする可動も見事でした。一方で、同じフィン・ファンネルを6基つくり続ける工程の手強さや、背中に連結したときにファンネルがまっすぐ並ばず曲がってしまう保持構造の弱点など、組んで初めて分かった注意点も率直に共有します。これから手に取る方が、つまずきやすいポイントを先回りで把握できる内容です。

νガンダムは、『逆襲のシャア』でアムロ・レイが最後に搭乗した機体です。本キットはその重厚なプロポーションと膨大なディテールを、RG(リアルグレード)として1/144スケールに落とし込んだもの。実際に完成させてまず感じたのは、この密度感は頭ひとつ抜けているということでした。シンプルなシルエットながら装甲一枚一枚が細かくマッシブに作り込まれ、逆シャア版νガンダムの重厚感がそのまま手のひらサイズに凝縮されています。数多く組んできたRGの中でも、本体プロポーションの完成度は屈指の一体だと感じました。

2. 商品情報

  • 商品名:RG 1/144 νガンダム(RX-93)
  • シリーズ:RG(リアルグレード)/1/144スケール
  • 発売:2019年8月/希望小売価格 4,950円(税込)
  • 作品:機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 主な特徴:MSアドヴァンスドジョイントによる高可動、素組みで完結する成形色分け、リアリスティックデカール、6基のフィン・ファンネル

RGの心臓部であるMSアドヴァンスドジョイントを軸に、1/144とは思えない可動域とディテールを実現しています。フィン・ファンネルは合計6基付属し、背中への連結や、スタンドを使った射出状態のディスプレイに対応します。

3. パッケージ・キット構成

箱は、νガンダムの精悍なフェイスと特徴的なフィン・ファンネルを配したRG共通のスタイリッシュなデザイン。中身は、薄いグレーとホワイトを中心に緻密に色分けされた成形パーツ、MSアドヴァンスドジョイント、そして細部を彩るリアリスティックデカールが一通り揃っています。ランナーを広げると、素組みでもほぼ設定どおりの色分けが再現できる構成なのが分かります。

4. 組み立て ― 所要約210分、フィン・ファンネル6基が山場

今回は塗装なしの素組みで、組み立て時間は約210分。難易度はRGとして標準的な★3です。本体はパーツ精度が高く、テンポよく組み上がります。ただし正直に言うと、同じ構造のフィン・ファンネルを6基連続でつくる工程は、かなりの作業感があります。ここはまとまった時間を確保してから臨むのがおすすめです。

きれいに組むために気をつけたい点は、主に次の3つです。

  • アーマー連動ギミックがていねいさを要求する:脚部や腰部の装甲は関節と連動してスライドする精密な構造のため、噛み合わせの向きやピンの差し込みを一つずつ確認しながら進めるのがコツです。
  • ファンネルの連結ジョイントがタイト:フィン・ファンネル同士をつなぐジョイントは可動・脱着が固い箇所があります。無理な力をかけず、慎重に扱うのが安心です。
  • 細かなパーツのゲート処理:小さなパーツが連続するので、切り出しとゲート処理をていねいに行うと仕上がりが締まります。

組み立て自体の難しさよりも、「同じ工程を根気よく繰り返せるか」がこのキットの山場だと考えておくと、計画が立てやすいです。

5. 素組みレビュー ― 本体は屈指の完成度、ファンネルにクセ

完成してまず目を引くのは、やはり本体の圧倒的なクオリティです。シンプルさとマッシブさを両立した造形は、RGの中でも密度感・プロポーションともにピカイチ。無塗装の素組みでも、十分に観賞に耐える仕上がりになります。

  • 色分け:薄いグレーとホワイトの絶妙な2色装甲を中心に、素組みでほぼ完璧に再現されます。成形色のままでも情報量が物足りなく感じにくいのが好印象です。
  • 可動:膝や腰の屈曲に連動して装甲がスライドする最高峰の可動域。本体だけでも非常によく動き、素立ちからアクションまでポージングの自由度が高いのが魅力です。
  • ギミック:フィン・ファンネルの展開に加え、腕部のシークレットポケットからビーム・サーベルを取り出せるなど、組んだあとに遊べる仕掛けも満載です。

一方で、正直な弱点もあります。最大の難点は、背中にフィン・ファンネルを6基連結して装着すると、まっすぐ整列せず曲がってしまう保持構造。ここは率直に、致命的と感じるレベルでした。加えて、前述したファンネル6基の反復作成による疲労感も、人によっては気になるところです。だからこそ、この機体は「どう飾るか」で満足度が大きく変わります。

6. シリーズ内での位置づけ ― 他キットとの比較

RGシリーズの劇的な進化を体感できる一体です。1/144スケールでありながら、MGにも匹敵する装甲連動ギミックとプロポーションの完璧さを追求した、まさにフラッグシップと呼べる内容。同じ逆シャア系のνガンダム Ver.Ka(MG)と比べると、あちらは1/100の大きさを活かした端正な美しさが持ち味なのに対し、RG版は手のひらサイズに凝縮された密度感と、装甲がスライドする可動の楽しさで勝ります。省スペースで濃密なνガンダムを味わいたいなら、まず候補に挙がる一体です。

7. きれいに仕上げるためのワンポイント

今回は素組み・無塗装ですが、もうひと手間かけたい方向けに相性のよい仕上げを挙げておきます(一般的な作業のおすすめです)。

  • スミ入れ:本体のパネルラインは非常に細密なので、グレー系のスミ入れ塗料でラインを強調してあげると、密度感が一気に跳ね上がります。最も費用対効果の高いひと手間です。
  • リアリスティックデカール:付属のデカールを貼ることで、情報量がさらに増し、完成度が高まります。
  • トップコート:つや消しのトップコートを薄く吹くと、成形色のテカりが抑えられ、密度感のある見た目にまとまります。

8. 購入前に確認したいこと

  • ファンネルを背中に6本連結すると整列せず曲がってしまうため、背負い状態の立ち姿には割り切りが必要です。
  • ファンネルを美しく見せたいなら、別売りのディスプレイスタンドを用意し、全ファンネルを射出(飛ばす)状態にして飾るレイアウトがおすすめです。
  • ファンネル6基の反復作成には根気が要るため、まとまった作業時間を確保しておくと安心です。

9. Good & More

【🙆‍♀️ Good 🙆‍♂️】
・ RGの中でもピカイチの完成度と密度感。シンプルさとマッシブさが両立した造形美。
・ 関節可動に伴う装甲スライドなど、組んで動かすだけで満足できるメカニカルな構造。
【💁‍♀️ More 💁‍♂️】
・ 背中連結時にフィン・ファンネルが歪んで曲がってしまう保持構造の難点。
・ 同一パーツ6基作成の作業感。

10. スコア

総合評価 ★★★☆☆
講評 フィン・ファンネル6基の作成感と、連結時に曲がってしまう保持構造は、評価が分かれるポイントです。しかし本体のプロポーションと密度感はRG屈指で、スタンドを用意して全ファンネルを飛ばす飾り方を前提にすれば、十分に満足できる一品です。

11. まとめ

本体の圧倒的なクオリティと、ファンネル背負い時の歪みという課題が同居する、飾り方の工夫で化けるキットです。νガンダム最高峰のプロポーションを手軽な1/144サイズで味わいたい方、ディスプレイスタンドを使ったダイナミックな射出ポーズで飾りたい方に特におすすめ。飾り方は、背負わせずにスタンドを導入し、全てのファンネルを周囲へ展開・飛翔させた躍動感あふれるレイアウトが圧倒的におすすめです。

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